隠れ動脈硬化・予防改善法【みんなの家庭の医学 7月12日】食後高脂血症・水溶性食物繊維・ウォーキング・病の新常識
2016年7月12日たけしの健康エンターテインメントみんなの家庭の医学で
動脈硬化の新常識「隠れ動脈硬化」の予防改善法が紹介されました
小田原雅人先生
東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科 主任教授
動脈硬化
血管が硬くなったり、壁が厚くなることで命に関わる様々な病を
引き起こす状態
動脈硬化の原因は加齢の他、肥満・喫煙・ストレス・運動不足など
様々だが、特に大きな影響を及ぼすのが「食生活」
特に脂っこいものの食べ過ぎは動脈硬化の大きなリスクに
健康診断で異常がなくても動脈硬化が進んでいる人がいる
隠れた異常を持っている人がかなりの数存在することが判明
隠れ中性脂肪
「通常の健康診断」は前日の夜以降は何も食べず空腹の状態で
採血するため、食後だけ増加する中性脂肪を発見することが
できない
食後だけ増加する中性脂肪=食後高脂血症
食後は誰でも中性脂肪が多少は上昇するが、リポ蛋白リパーゼ
という酵素が通常は速やかに分解してくれるため数値も
すぐに戻る
ところが何らかの原因でリポ蛋白リパーゼの働きが弱まると
ぐんぐん上昇し、基準値を超えてしまうことがある
さらに数値が下がり切らないうちに次の食事をしてしまうと
1日中基準値をオーバーした状態が続いてしまう
通常の健康診断で異常が発見されない理由は、前日の夕食後は
何も食べないため、正常値に戻った状態で採血するため
1日中、中性脂肪が高いと動脈硬化を早める
血管壁が傷つき、悪玉コレステロールがプラークを作り
やすくなると動脈硬化が進行してしまう
昔より太った人は食後高脂血症を招きやすい
内臓脂肪は食事や運動の影響がすぐに出やすいため、昔に
比べて太った人は、内臓脂肪がついている可能性が高い
内臓脂肪が多い人ほど食後高脂血症になりやすい
なぜ内臓脂肪が溜まると食後高脂血症になるのか?
内臓脂肪が溜まっている人は中性脂肪が分解されにくい
内臓脂肪が多くなると、分解酵素の働きが悪化し、結果
中性脂肪が増えてしまう
通常の検査で中性脂肪が高いと食後はもっと高くなっている
また、食後高脂血症の人は通常の検査で中性脂肪が高い人と
同じくらい動脈硬化が進んでいる可能性もある
食後高脂血症の改善法
「脂ものを控える+運動」が基本だが、もっと簡単かつ
効率的な方法が…
水溶性の食物繊維から先に食べる
水溶性食物繊維とは水に溶けやすい食物繊維のこと
水溶性の食物繊維から先に食べることで食後の中性脂肪の急上昇を
抑えることができる
上記のネバネバ食材・海藻類・根菜類に多く含まれている
水溶性食物繊維は腸に入るとゲル状に変化し、腸の内壁など
に付着し、後からきた脂肪分などの吸収を抑える効果がある
さらに中性脂肪を分解する酵素の働きを良くする効果もある
食後30分から1時間の間に10分のウォーキング
脂肪分が血液中に流れ出してくるのが丁度30分~1時間後
そのタイミングに合わせて、ウォーキングなどの有酸素運動
を行えば、わずか10分でも効果的に中性脂肪を下げる効果
が期待できる
以上の2つを行えば、食後高脂血症を改善し、中性脂肪が
減少することで内臓脂肪も減少するとのこと
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