熱中症対策【みんなの家庭の医学 7月26日】時間をかけて徐々に発症する熱中症・エアコンをつけていても発症する理由・三宅康史・西村直記・三浦邦久
2016年7月26日たけしの健康エンターテインメントみんなの家庭の医学で
新しいタイプの熱中症とその対策が紹介されました
三宅康史先生
昭和大学病院 救命救急センター長
新しいタイプの熱中症
時間をかけて徐々に発症する熱中症がある
最高気温の日より2~3日後の方が熱中症救急搬送者数が
増えている=時間をかけて発症する熱中症
徐々に熱中症になるタイプは高齢者が非常に多い
数日かけて熱中症になるタイプの方が重症化しやすく
また、死亡者も出やすい
なぜ高齢者に多いのか?
私たちの皮膚の下には温度を感じるセンサーがあり、暑さを
感じると「暑い」という信号を脳に伝える
信号を受けた脳が「汗を出せ」と指令を発する
ところが加齢でセンサーが鈍くなると周囲の暑さを感じ取れ
なくなり、脳が「汗」の信号を出さなくなってしまう
温度感受性は40代くらいから徐々に鈍くなっていく
私たちは汗をかき蒸発させることで体温を下げているが…
汗をかけないと体の表面温度が下がらず、徐々に体温が
上がり、体温が上がったことに気が付かないでいると
体に徐々に熱がこもり続け、熱中症を発症してしまう
このタイプの熱中症は徐々に進行するため、本人も周りも
気付きづらい
また、このタイプの熱中症にかかって治ったとしても
高次脳機能障害(いわゆる認知症)の症状が出たり、うまく
飲み込めない、うまく歩けないなどの後遺症が残る恐れもある
最新の熱中症予防に効果的な対策法
梅昆布茶を飲む
梅昆布茶には塩分・糖分・アミノ酸・クエン酸等が含まれている
なかでも塩分(ナトリウム)が経口補水液と同じくらいの濃度が
含まれている
水分と共に塩分も汗として身体から出て行くので、体内の塩分が
減ってしまうと、体内の水分を溜める働きが弱くなってしまう
そのため、熱中症予防には水分と共に塩分を摂ることが大切
効果的な飲むタイミングは、汗をかく行動をする前後
温かいものより冷たいものの方が身体を冷ますためにも望ましい
エアコンをつけていても熱中症になる!
エアコンを使用中でも12%が熱中症を発症
なぜ、エアコンをつけているのに熱中症になるのか?
高い気温・高い湿度だけでなく「輻射熱」も影響する
日中、太陽光にさらされた建物の壁がため込んでしまった熱が
長い時間をかけ室内の壁の温度が異常上昇し、部屋の中に熱を
放出する
1~2℃室温より高い壁の所にベッドをつけて寝ていると
熱中症になりやすくなる
対策ととしては、ベッドを壁から10数センチ離すことが大切
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