加齢による色覚異常・目の錯覚【ガッテン! 10月5日】ドレスの色の写真・着衣着火・市川一夫

2016年10月5日ガッテン!は目の異常で見間違い!?
私たちの目の錯覚と加齢による色覚異常を紹介
20161005225008

市川一夫先生

中京眼科 視覚研究所 所長

市川一夫

不思議な写真1

写真1

昨年話題になった見る人によってドレスの色が違って見える写真
「青と黒」に見える人と「白と金」に見える人に分かれる

写真2

こちらが実際のドレスの色

解説1

背景が明るい場所と思う人はドレスがもっと暗い色のはずと
脳が調整することで「青と黒」に
背景が暗い場所と思う人はどれすがもっと明るい色のはずと
脳が調整することで「白と金」に

不思議な写真2

写真3写真4

光が当たっている方の中心にある茶色に見えるブロックと
日陰の中心にある黄色に見えるブロックは実は同じ色という写真

写真5写真6

影を取ると…

色は誰でも見分けづらくなる「加齢による色覚異常」

上記の写真のように私たちは「色」をいい加減に見ていることが多い
同じ色のはずなのに、全く別の色に見えたり、人によって違う色に
見えたりなどこれらは、脳がさまざまな条件や自分の経験などから
実際の色とは別の色を勝手に想像してしまうことで起こる

ところが、まったく別の理由で、色を見間違えたり、見落としたり
することがある
その理由とは「加齢による色覚の低下」
人の色覚は20代前半がピークでだんだんと細かい色を見分けること
が難しくなってくる

錐体

原因の1つは網膜の一番下の層にある「錐体」という色を見分ける
センサーのような役割をしている細胞が加齢により劣化
青錐体は元々少ないので青や紺が見分けづらくなる

水晶体

もう1つの原因は光を取り込む「水晶体」が黄色く濁ってくること
黄色は青い光を通しにくいため、ますます青が見えづらくなる

炎1炎2

高齢者に多い「着衣着火」も、この色覚の低下が関係していると
考えらえている
炎の青と背景の色が見分けにくくなり、実際の炎の大きさより
小さく見えてしまうため

靴下の色でわかる!簡単、目の異常判定法

判定1判定2

バラバラの靴下を色ごとに組にする
黒や紺、白やクリーム色など紛らわしい色は間違えやすい

また、雨粒が見えにくくなったら加齢による色覚異常のサイン

加齢による色覚異常で起きること

色覚異常1色覚異常2

紺や黒の服や靴下の色をひんぱんに間違える
⇒明るい場所では「白と黄色」の見分けも難しくなる
5円玉と50円玉を間違える
化粧が濃くなる
炎の大きさが実際より小さく見える
⇒着衣着火
階段を下りているとき、最後の段に気づかず転倒してしまう

問題は、ほとんどの人が無自覚で自分は見えていると思って
いること
若い時より色の見分けは難しくなっていることを自覚したり
周囲の人が注意してあげたりすることが大事

見えづらい時の対策法:電球の色を変える

電球1

電球色を昼光色に変えることで見えづらさが解消される

電球2電球3

階段の見えづらさが解消

電球4電球5

靴下の見え方も変わる

ただし、昼光色は食事を美味しそうに見せるのは苦手
色や明るさを変えられるLED電球もあるのでこういった
商品を利用すると状況に合わせやすい

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