大人の発達障害【スッキリ 3月13日】主婦業ができない・子育て・家事・ママ友トラブル・岩波明

2017年3月13日スッキリで大人の発達障害に悩む主婦の
事例や周りの対処法が紹介されました

岩波明先生

昭和大学医学部教授

発達障害とは

発達障害とは生まれつき脳の一部に機能障害があることで
その障害は言語・運動・社会性など様々な場面に現れる

例えば…
・じっとしていられず落着きがない
・読み書きや計算など特定の勉強が苦手
・思いついたことをすぐ口にし
　人とのコミュニケーションが苦手
など症状は様々

大人の発達障害

10年くらい前までは発達障害は小児の疾患で、大人になると
症状が無くなるか、改善すると考えられてきた

しかし最近の研究で、大人になっても症状が続くケースが多く
あることが分かってきたため、現在では大人の発達障害も
治療の対象になってきている
また、大人になってから気が付くケースも

大人の発達障害の割合は、種類は様々ではあるが全体で見ると
成人の人口のおよそ５～６％くらい（日本の人口の約６００万人）
と考えられるとのこと

発達障害のうち成人女性の割合は約４割（現在２４０万人）

発達障害で悩む主婦

多くの発達障害の主婦は、見た目ではわかりづらく、理解され
ないことに苦しんでいる
番組では発達障害に悩む主婦を取材
一見普通の主婦だが、３０歳の時に発達障害の診断を受けた

個人によって特徴は様々な発達障害だが、過去を振り返ると
小学生の時、忘れ物が多く、反省をしているのにすぐ忘れて
しまい辛かったとのこと

それでも青山学院大学を現役で卒業し、大学病院の秘書として
就職、大学の同級生と結婚し、子どもも出産と、順調に過ごし
てきた

しかし主婦業が難しく、できない物が重なり段々精神的に
辛くなり夫とも衝突
その度に自分が悪いと思い詰め心身ともに限界に…
うつ状態になり精神科で治療を受けたところ発達障害と診断された

自分が発達障害と分かった時、ショックよりほっとしたとのこと
今までは自分が悪いと自分を責めたり、みんな頑張っているのに
怠けていると思われたり、自分だけできないと悩んでいたが
これは生まれつきとわかったため

しかし、その後も家庭生活は改善せず３４歳で離婚
２人の娘を持つシングルマザーに

家事に関する事例

集中力が続かないことで物事を忘れてしまうことが多いため
このようなことが起こりやすい
・何度も作っている料理なのに手順を忘れて間違ってしまう
・普通の人より何度もレシピを確認しないといけない
・洗濯したのに干すのを忘れてカビを生やしてしまう
・食器を洗い忘れて、よく溜めてしまう
・ゴミ出しを忘れてゴミが溜まってしまう
・片付けも苦手で部屋が散らかってしまう

また発達障害の人の多くは、作業場所を離れると別の作業に
気をとられ忘れてしまうため、同時に複数の作業をする主婦
には深刻な悩みに

子育てに関する事例

・幼稚園のお迎えを忘れてしまう
・遠足のお弁当を作り忘れる
・三者面談の日を忘れてしまう
など大事なことでも忘れてしまう

また曖昧な表現が苦手な場合もあり、日常生活においても
具体的な指示がないと明確に伝わらないことがある

・子どもが「足が痛い」と言っても靴が小さいことに
　気が付かない（学校から指摘された）

対人関係

発達障害の人は周囲とのコミュニケーションが苦手な人が多い
言葉のニュアンス、そこに込められた気持ちを読み取るのが
難しいため、誤解やトラブルが起きる
特にママ友たちとの付き合いに苦労が多いとのこと

例えば、体調が悪い中、薬を探している夫
それに対し、妻が気遣って薬を探す行動があってもおかしく
ないが、発達障害の人は、夫から頼まれないと特に気にしない
人が多い

また、言葉を受け取る側の気持ちを察するのも苦手で
思ったことを衝動的にストレートに言ってしまう
トラブルになったことで、人と話すのが怖くなってしまい
人を傷つけるのが不安で孤立してしまう人も

大人の発達障害の対処法

薬物療法が効果的なケースも

集中したいタイミングで服用することで、薬が効いている
間は、脳の神経伝達物質の働きが改善され、集中して
片付けが出来る場合も

片付けたい部分だけ写真を撮る

部屋全部をやろうとすると集中力が続かないが、エリアを
狭めることで掃除しやすくなるとのこと

まわりの理解

病気を正しく知ってもらい、わずかな理解でも得られれば
大きな誤解を防ぎ、協力してもらえることも
また周りの人は、本人が意図的に問題を起こしているわけ
ではないということを察して接することが重要