声の衰え改善トレーニング【ゲンキの時間 5月27日】あくび・お喋り・カラオケ・渡邊雄介
2018年5月27日ゲンキの時間は,裏声が出ない、声がかすれる…
声筋の衰えで転倒!?誤嚥性肺炎!?声筋を鍛える方法
渡邊雄介先生
国際医療福祉大学 医学部
東京ボイスセンター センター長 教授
声筋とは?
【声帯とは?】
喉仏のやや下側にある2本のヒダの事
呼吸をする時は声帯が開き、音は鳴らない
一方、声を出す時は、声帯が閉まった状態に
肺から空気を出して閉じた声帯を振動させる事で音が出る→声
【声筋とは?】
声帯を閉じたり開いたりする筋肉(内喉頭筋)のこと
声筋が正常な場合は声帯が閉じ、効率良く声を出すことができる
しかし声筋が衰えると声帯が閉まらなくなり、隙間ができてしまう
裏声は声筋をある程度使わないと出ない音
そのため声がかするなどうまく出ない人は、声筋が衰え声帯に
隙間ができている可能性が
声筋と健康の関係
【身体に力が入らない】
息を止めると声帯が閉じ、肺の空気が閉じこめられ、胸郭が安定
これにより、ぶれなく力を入れる事ができる
そのため声帯がきちんと閉じると、つまずいても力が入り、踏ん
張ることができる
一方、声帯に隙間があると身体に力が入らず、つまずいても踏ん
張れず転倒するリスクが高くなってしまう
さらに筋肉は一部だけが衰える事はないので、声筋の衰えが喉全
体の筋力低下につながり、飲み込む・息を吸うなどの機能も衰え
てしまう
【飲み込み力の低下】
飲み込み力が衰えると、食べ物や唾液が誤って気管や肺に入って
しまう事がある(誤嚥)
声筋の衰えにより声帯に隙間が空いている状態だと、さらに食べ
物や唾液が肺に入りやすくなってしまう
誤嚥によって食べ物が肺に侵入し、細菌が繁殖すると誤嚥性肺炎
を引き起こす
高齢者の肺炎の多くがこれに当てはまり、最悪の場合死に至る
ケースも
声筋トレーニング法
毎日行うことで声筋を効率よく鍛える事ができ、声帯の隙間改善
も期待できるトレーニング法
「の~」という発音を低音から高音まで鼻に抜けるように発声
今度は「の~」を高音からだんだん低くしていく
1セット10回
1日3セットを目安に行う
慣れるまでは1日1セットでもOK
無理のない範囲で行なうこと
「声筋」に良い事・悪い事
【朝に大声は良くない!】
起きてから声帯が落ち着くまでは2~3時間かかる
【あくびは良い!】
声帯を伸び縮みさせるため、声帯のストレッチになる
【声帯は普段どれくらい使うと良い?】
お喋りの場合は30分話して休憩
カラオケの場合は1時間程度で、途中で童謡などの
歌を挟むと音の展開も優しいので声帯に負担が少ない
お酒を飲みながらのカラオケは自分の声がフィード
バックできないので声の調整ができず声帯に良くない
声のかすれに潜む意外な病
【大動脈瘤】
大動脈瘤とは動脈硬化が原因で血管の壁が傷み、そこに
コレステロールなどが沈着しコブのように腫れてくる病気
破裂すると命を落とすケースがほとんどで一命を取り留め
ても後遺症の残る可能性が高い恐ろしい病気
声帯の動きを支配している神経・反回神経は一部が胸部
大動脈を囲むようにして声帯につながっているため、大動
脈にコブができると、反回神経が圧迫されて神経が麻痺し
声がかすれる場合がある
【がん】
反回神経は甲状腺・食道・肺などの臓器にも接しているため
これらにがんなどの腫瘍が出来ると声がかすれる場合がある
たかが声のかすれと侮らず、原因に心当たりがない場合や
声のかすれが1週間以上続くような場合は病院で受診を!
約2割の人が声のかすれで胸部大動脈瘤を発見できるとのこと
タグ:ゲンキの時間
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