認知症介護・接し方・アイコンタクト【ガッテン! 10月24日】ユマニチュード

2018年10月24日ガッテン!は認知症の人との接し方
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認知症の介護が劇的に改善されるポイント

介護をする人が認知症の方への接し方を変えるだけで
様々な困った状況を劇的に改善する可能性があるとこのと

その接し方のポイントが「アイコンタクト」
認知症の方は認識できる視野の範囲が狭くなったり、認知
機能の衰えにより介護する人が近くにいても気づかなかい
ことがあるとのこと

そこで相手の正面に入り、視線をしっかり交わすアイコン
タクトを意識的に行うことが重要になる

実際、そうすることでスムーズに意思疎通が取れるように
なり暴言や歩き回るといった症状が改善するという事例も

【アイコンタクトのポイント】
ポイント1
1:認知症の人からいったん距離を取り、正面から近づい
  ていく
横から急に近づくのはNG!相手を驚かせて混乱させ
てしまう

ポイント2
2:正面から目の高さを合わせて視線をつかむ

ポイント3
3:目を見つめながら笑顔でゆっくり歩く
無表情や沈黙は恐怖心をあおるので、視線が合ったら
ほほえみながら話しかける

【触れ方のポイント】
ポイント4
1:ゆっくりと指先から包み込むように触れる
急に触られると驚いてしまったり、筋肉がこわばってしまうが
ゆっくりと触られることで、筋肉の緊張が緩む

ポイント5
2:相手の手は下から支えるように持つ

ポイント6
3:介護で洗う時は、手のひらを開いて、ゆっくり大きく洗う
洗われているというより、マッサージを受けていると感じる

フランス発・介護メソッド:ユマニチュードとは?

ユマニチュードとはアイコンタクトを重視する介護法の一つで
「人間らしさを取り戻す」という意味の造語
この介護技術は世界10か国以上に広がっている
40年以上に及ぶ介護現場での経験と脳科学的な知見を取り入れ
400以上の技術を体系化
アイコンタクトだけでなく、声のかけ方や触れ方など、認知症の
人に寄り添うコミュニケーションを追求した技術

◎番組で紹介された介護メソッド(※一部)

【丁寧におじぎをしない】
認知機能が落ちていると、自分では相手に気づいてもらって
いるつもりでも、実は認識されていないことが
まだ気づいていないのに丁寧におじぎをしても、相手には意図
が伝わらないことも
まずは相手と視線を合わせ、コミュニケーションを始める準備
をすることが大切

【ほどよい距離感を保たない】
人には心地よく感じる空間(パーソナル・スペース)があるが
一般の人には近いと感じる距離でも、認知機能が落ちた人には
それが愛情を感じられる適切な距離であることが
しかし相手がのけぞったり、後ずさる場合は近づきすぎ
相手にちょうどよい距離感を探る

【てきぱきしない】
介護をする人時、体を拭いたり、着替えを手伝ったりケアを
てきぱきするのがいいように思えるが、手早い動きが相手に
伝えるメッセージは、そんなつもりはなくても「あなたを
乱暴に扱っていますよ」となってしまうことがある
これでは相手は緊張したり、怒ってしまう恐れが
丁寧にゆっくり、相手の反応を3秒くらい待つつもりで一つ
一つのケアを行うことで、相手に安心感を与えてケアを受け
入れてもらうことができる

【余計なことはしゃべる】
ケアに集中していると、つい言葉が途切れて黙々と仕事を
してしまうことが
それは相手に自分が存在していないように扱われていると
マイナスの印象を与えかねない
そこで何か介護するときには、いつもの3倍話しかけるくらい
の意識で声をかける
ポイントは、「あたたかいタオルで拭きますよ」「右腕を
あげましょうね」など、実況中継のように言葉に出すこと
そして「気持ちよいですね~」「きれいになりましたね~」な
ど、前向きなワードを選ぶことも大切

【間違いをなおさない】
認知症により記憶力や判断能力が低下している場合、実際は
80歳なのに20歳と言ったり、ずいぶん昔に退職したのに
仕事に行こうとすることもある
私たちにとっては途方も無い間違いであっても、ご本人に
とっては真実なので、それを否定したり怒ったりするとなん
で自分は注意されているのか分からず混乱を招く
そこで状況に応じてその人の世界に飛び込んで受け入れる
ことも、ときには重要な介護の技術

【触れる】
日常的な介護でついつい手をつかんでしまう時、認知症の方に
「自由を奪われている、強制されている」など、悪い印象を
感じさせてしまうことが
触れるときは下から支え、広い面積で触れることで、「安心し
て大丈夫ですよ」という言葉によらないメッセージを伝える
ことができる

【思い出ノート】
多くの認知症の方が抱える記憶障害
しかし記憶と一口に言っても多様な記憶の種類があり、その
仕組みを介護に生かすことで、認知症の方の症状に変化が生
まれることがある
認知症の方は新しい情報を記憶することが困難で、症状が進む
と、30秒前のことも忘れてしまうことも
一方で、昔の記憶は覚えていることがあり、中でも「うれし
かった、楽しかった、誇らしかった」など良い感情と結びつく
記憶は長く残る
そこで、家族旅行やデート、子供の運動会のときなど、昔の
写真をまとめた「思い出ノート」を作るのも良いでしょう
感情が高ぶったり、混乱しているときなどに、一緒にノートを
見てそのときの話をすることで落ち着いたり、忘れていたこと
がよみがえって前向きになったりと、症状に変化をもたらす可
能性が
介護する人が相手のことを深く知り、より大切に思うきっかけ
にもなるのでオススメ

【ごはんのお皿は一つずつ】
困った状況の一つに「ごはんを食べてくれない」がある
実は認知の機能が落ちると判断能力が低下し、その結果、食卓
のどの皿を選択して良いのか分からず混乱してしまうことが
あるとのこと
そのときに「早く食べて!」とせかしても逆効果
解決策は「皿を一つずつ出す」
目の前に一皿ずつ出すことで選ばなくて良い状況を作れば、混乱
せずに食べてくれる可能性が
また、食事の介助をする(スプーンなどで食べさせる)場合は
いきなりスプーンを口元に運ぶとビックリさせてしまうことが
あるので、一度スプーンを相手の目の高さまで上げて認識して
もらい、「これから食べますよ」と知らせたあとで口に運んでみる

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