足の症状から分かる意外な病気【ゲンキの時間 10月28日】心不全・閉塞性動脈硬化症・下肢静脈瘤・浮き指改善法・宮本明
2018年10月28日ゲンキの時間は,足の症状から分かる意外な病気
宮本明先生
総合高津中央病院 心臓血管センターセンター長
医学博士
両足のむくみで分かる意外な病気:心不全
心不全とは心臓のポンプ機能に障害が生じ、血液の流れが滞って
しまう病気
両足のむくみだけでなく、息切れを感じる事も
心不全が起こる原因は様々だが、一番多いのは生活習慣病
中でも心不全になる人の約6割が、日本の成人の2人に1人が
発症している高血圧と言われている
心不全は早期発見・早期治療が大切
身体の中では常に血管と細胞の間で体液が循環しており、この体液
によって栄養分が運ばれている
しかし血流が滞ると栄養を運び終えた体液が回収されにくくなり
余分な体液が細胞に滞ってしまう
その体液は重力がかかる下半身に溜まりやすいため、足にむくみが
起こる
ふくらはぎの痛みで分かる意外な病気:閉塞性動脈硬化症
しばらく歩くとふくらはぎが痛み、少し休むと歩けるようになる症状は
間欠性跛行と言い、この間欠性跛行に潜む大病が「閉塞性動脈硬化症」
人は歩く時、筋肉がエネルギーを必要とするため、足を流れる血液の量
が2倍から3倍に増加する
ところが動脈硬化によって血管が詰まると、血液が行き渡らなくなり
痛みが出て歩けなくなる
これが「閉塞性動脈硬化症」の特徴
病状が進行すると安静にしていても血流が足りないので、痛みが出る
場合があり、下肢切断につながることも
さらに動脈硬化は全身で起こっているため、心筋梗塞や脳梗塞など
命の危険にもつながる事も
歩くと足が痛み、休むと痛みが引くなどの症状があれば病院で診察を
くるぶし付近のかゆみで分かる意外な病気:下肢静脈瘤
【下肢静脈瘤】
足の静脈は血液を身体の上の方へ送っているため、逆流を防ぐための
弁があるが、その弁の一つが壊れてしまうと、他の弁にかかる圧力が
増して次々に壊れ、血液が逆流してむくんでしまう
そのほとんどは、血管が浮き出る症状だが、むくみがあまり出ずに
くるぶし付近の薄い皮膚に炎症が起こり、かゆみが出ることがある
立ち仕事の方は要注意!
下肢静脈瘤は調理師や美容師、店頭販売員など長時間立ち仕事を
している人になりやすい傾向がある
そのため、肢に圧力をかけないよう適度に休憩をとるなど対策を
行うと良い
腰痛や肩こりの原因になる足の症状:浮き指
浮き指とは立っている時に地面から指が浮いている状態
現代の男性の6割、女性では8割の方が浮き指とと言われている
浮き指になると、かかと立ちになるため身体の重心が後ろ側に
移動するため、首を前に突き出しバランスを保とうとするので
猫背のようになり、首から腰にかけて負荷がかかる
これが腰痛や肩こりの原因になると考えられている
浮き指になる原因
浮き指になる原因の多くは靴
脱ぎ履きがしやすい大きめの靴を履いていると、靴が脱げない
ように指を上に反らすため、指が浮いた状態になる
また女性の場合はヒールのある細い靴を履くと指同士が圧迫され
真ん中の指が浮いた状態になるため、浮き指になりやすい
浮き指チェック
ハガキくらいの厚さの紙を用意
立った状態で紙が指の下に入らない場合は正常
指の下に紙が入る場合は浮き指の可能性あり
一人で行う場合はあらかじめ床に敷いた紙の上に乗る
この時、足の指に紙の感覚をあまり感じない場合は浮き指に
なっている可能性が
浮き指の改善体操
片足の指の間に手の指を入れる
そのまま甲側に曲げて5秒
足裏側に曲げて5秒
これを1日10セット、両足行う
タグ:ゲンキの時間
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