血糖値スパイク改善法【ゲンキの時間 11月25日】原因・チェック・寺内康夫
2018年11月25日ゲンキの時間は,血糖値スパイク
寺内康夫先生
横浜市立大学大学院医学研究科
分子内分泌・糖尿病内科学
医学博士
血糖値スパイクとは?
「血糖値スパイク」とは血糖値が正常範囲をこえ、食後などに乱高下を
繰り返す異常事態の事
この乱高下の様子がトゲのような形をしていることから血糖値スパイク
と名付けられた
潜在患者は1,400万人と言われ、健康診断では見つかりにくいのが特徴
血糖値スパイクは密かに血管を攻撃し、心筋梗塞や脳梗塞など重篤な
病を招いたり、認知症・がんなど様々な病気とも深い関わりもある
血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の量の事
食事から摂った糖は腸で吸収され、血液に取り込まれた後、すい臓から
分泌されるインスリンによって適正に調整されている
健康な人であれば変化は緩やかで、食後1時間ほどでピークになる
ところが血液中の糖の量が増えすぎると、数値はどんどん上昇し
140を越えると血糖値スパイクと判定される
血糖値スパイクが起こる原因
【間食】
お腹が空いた時の間食は要注意!
糖のほとんどが吸収されてしまうため、血糖値が急激に上がり
やすくなり、また血糖値が下がるときにお腹がすくため
すぐにまた食べてしまい、肥満に繋がる可能性も
間食を繰り返すと血糖値スパイクになりやすいので注意が必要
【早食い】
早食いも血糖値スパイクが起きる原因の一つ
これには食べ物を噛む回数が関係しており、咀嚼が多いほど
インスリンの分泌が増え、血液中の糖をより処理してくれる
よく噛まずに飲み込んでしまうお茶漬けやラーメンなども
要注意!
しっかりとよく噛んで食べる事が大切
【運動不足】
運動不足により筋力が低下すると、細胞が糖を吸収する能力も
落ちてしまう
【ストレス】
食事だけでなくストレスなど心理的な要因で不安に感じる事で
も血糖値が上がる
【朝食を抜く】
血糖値上昇の元になる
血糖値スパイクは自覚症状がない!?
健康診断で血糖値に問題がなくても空腹時に測定を行う健康診断では
血糖値スパイクが見つかりにくい
血糖値スパイクを放置すると、血糖値が上がり、糖尿病のリスクを
高め、また血糖値の乱高下が血管から活性酸素を出して細胞を傷つ
けると、血管の内側が狭くなり、動脈硬化を引き起こし心筋梗塞や
脳梗塞を起こしやすくする
さらにアルツハイマー認知症のリスクも高めてしまう
血糖値スパイク セルフチェック
3つ以上当てはまる場合は要注意!
血糖値の詳しいチェックが必要
血糖値スパイクの改善法
【大豆ファースト】
毎食30粒の大豆を1粒ずつ食事の一番最初に食べる!
糖質の多いお米やパンなどの前に食物繊維が豊富な大豆を摂ること
で腸の表面を食物繊維がコーティングし、糖の吸収が穏やかになる
水煮や蒸した大豆はスーパーなどで売られている
1粒ずつよく噛んで食べる事で咀嚼する癖がつくので、早食い防止
にもピッタリ
【朝食の無糖ヨーグルト】
ヨーグルトに含まれる「乳清たんぱく質」にはインスリンの分泌を
促す作用があり、血糖値を下げる効果がある
朝、忙しい方は牛乳でもOK
大豆と一緒に摂る場合は大豆→ヨーグルトの順番で食べること
【ちょこっと運動】
食後15分以内に1分間動く
新聞やスマホ、テレビなどを立って観るだけでもOK
かかとの上げ下げなども効果的
食後およそ15分間は食べ物の消化のため血液が胃や腸に集まり
この時に動くと、血液は手足に集まり胃腸の動きが鈍くなって
糖の吸収も遅くなり、結果血糖値の上昇も抑えられる
また筋肉などの全身に刺激を与える事でインスリンが良く効く
体質になる
タグ:ゲンキの時間
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