乳がんセルフチェック・検診・治療法【ゲンキの時間 10月2日】明石定子・インプラント
2016年10月2日ゲンキの時間は、乳がんの検診・治療法
チェック法などが紹介されました
明石定子先生
昭和大学医学部 乳腺外科 准教授
10月1日はピンクリボンデー
近年有名人の乳がんにまつわるニュースも多数みられる
乳がんとは?
乳がんは母乳を作り出す乳腺という器官にできるがん
その進行度を示す基準の一つが、非浸潤か浸潤かどうか
「非浸潤がん」は、がん細胞が乳管の内側でとどまっている
ためほぼ100%が治癒でき、命の心配はあまりない
一方「浸潤がん」は、がん細胞が乳管を破った段階で、乳腺
の周りにある血液やリンパ節の流れに乗り他の臓器へ転移す
る可能性も出てくる
浸潤がんの場合、進行度の目安を示すのが「ステージ」で
がんの大きさ、リンパ節やその他の臓器への転移の有無に
よってステージⅠからステージⅣまで大きく4段階に分かれる
ステージが進むほど、がんの広がりが大きく、命にも関わっ
てくると考えらる
乳がんの治療法
治療の基本は手術です。がんの大きさや場所により乳房を
残せる「温存術」か「全摘出」かが決まる
全摘出の場合は、新たな乳房を作り出す「再建」を選ぶことも
可能で、2013年7月からインプラントという人工物が保険適用
になったため、再建を行う人も多くなっている
ただし乳がんは手術をして終わりではなく、再発防止のため
抗がん剤やホルモン剤の投与、経過観察のための通院など
長い闘病生活が続く
10年ほど外来に通い続けることもあるため、周囲の人の支えが
非常に大切
乳がん検診
毎年乳がん検診を受けていても早期発見できない場合が
あるのはなぜか?
要因1:検診の種類
乳がん検診には主にマンモグラフィと超音波検査の2つ
マンモグラフィは、がんの初期サインの一つ「石灰化」を見つけ
やすいが、乳腺の濃さが高い高濃度乳房においては、しこり
と乳腺が同化しやすいというデメリットがある
一方超音波検査では高濃度乳房でもしこりは見つけやすいものの
小さなしこりでは良性、悪性の判断が難しいというデメリットが
それぞれのデメリットをカバーしあうように両方の検査を受ける
のが理想的
要因2:進行が早いタイプのがんである場合
ただし、1年の間で進行してしまう進行が早いタイプのがんは
全体の1割未満と非常に少なくなっている
全体でみると8~9割の場合は治っているため、早期発見できれば
治りやすいがんである
乳がんのリスクが高まる要因
【解説】
1:血縁者に乳がん経験者がいる
⇒血縁者に乳がん経験者がいる場合、リスクが2倍に
2:初潮が早い、または閉経が遅い
⇒初潮が11歳未満の場合、早いと言われている
他にも未産・高齢出産もリスクが高くなる
また日本人の閉経の平均は53歳だが、5年遅くなるとリスクが1.4倍に
月経の回数が多い=女性ホルモン・エストロゲンにさらされている
のが長いほどリスクが高い
3:過度な飲酒を好む
⇒過度な飲酒は毎日2合以上
アルコールを分解する際に出るアセトアルデヒドに発がん性がある
4:閉経をきっかけに太り始めた
⇒脂肪は女性ホルモンエストロゲンの供給源になるため注意が必要
5:年齢が40代以上
市町村の検診は、40代以上から2年に1回受けられることが多いが
リスクが高いに当てはまる人は年に1回検診を受けましょう。
また20代では検診の必要はあまりないが、血縁者に30代で乳がんに
なった人がいる場合、その年齢より5歳若い年齢から検診を受けると良い
乳がんセルフチェック
鏡の前に立ち、乳房に変形・左右差・腫れ・えくぼのようなひきつれ
乳頭のただれなどがないか観察
4本の指の腹で「の」の字を書くようにしこりがないかしこりが
ないか調べる
こんにゃくの下にあずきが隠れているような感覚が目安
実際のがんはゴツゴツしていたり、動きが悪かったりするが
1つの参考に!
月に1回、月経終了後1週間以内に行うのがオススメ
タグ:ゲンキの時間
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