秋の危険な咳【ゲンキの時間 9月25日】咳ぜんそく・大人喘息・後鼻漏症候群・心不全・逆流性食道炎・髙橋和久

2016年9月25日ゲンキの時間は、危険な咳かも!?
秋の咳に潜む病気、危険な咳・そうでない咳の見分け方
などが紹介されました
20160925091425

髙橋和久先生

順天堂大学医学部 呼吸器内科教授
医学博士

髙橋和久

なぜ咳が出るのか

咳1

咳は気道に異物が入り込んだ時に異物を外に出そうとする
防御機能
しかし防御機能による咳以外にも病気による危険な咳もある

危険な咳とそうでない咳

アンケート

あまり心配のない咳

咳2

風邪の時・辛い物を食べた時・緊張した時
風邪の時の咳は原因である病原菌を体外へ出そうとする咳
辛い物を食べたときの咳は、辛さで気道が刺激されて出る咳
緊張したときの咳は、自律神経のバランスが乱れ気道が収縮
することで出る咳
これらの咳は防御機能によって一時的に出ている咳

病気が潜む咳1

咳3

朝起きた時
痰がからむ咳が出る場合は後鼻漏症候群の可能性が
アレルギー性鼻炎や蓄膿の場合、寝ている間に鼻水が喉の奥
に落ち、それが気管の中に流れ込んで痰のからんだ咳が出る
放置すると気管支炎や肺炎につながることもあるため長引く
場合は病院へ

病気が潜む咳2

咳4

季節の変わり目に長びく咳が出る場合は、ぜんそくの疑いが
ぜんそくは気管支が炎症を起こし、気道が狭くなって起こる

咳5咳6

気管支に炎症を起こす主な原因はハウスダストやダニによる
アレルギー反応、さらに最近はタバコや過労、ストレスなど
により大人になってからぜんそくになる人も増えているため
注意が必要=大人ぜんそく

咳7咳8

またぜんそくの前の段階の「咳ぜんそく」という病気も
咳ぜんそくは気管支自体は細くなっていないが、気管支に炎症
が起こり咳が出るのはぜんそくと同じ
秋は暑い夏から気温が下がり始め、1日の気温差も激しい季節
で、また台風が増える時期でもあり、湿度や気圧が不安定にな
る秋特有の気候が気管支を刺激して炎症を起こすため、咳が出
やすくなる

咳9咳10

急に寒くなった日はマフラーやスカーフで首周りを温めたり
外と室内の温度差が変わらないようエアコンで調節したりする
など、急激な温度差を避けるようにすると良い

咳11咳12

ラーメンやうどんを食べた時、お酒を飲んだ時の咳も典型的な
咳ぜんそくの症状
咳ぜんそくは、放置すると約30%が本当のぜんそくになると
言われており、痰が出ない咳が3週間以上続く場合は咳ぜんそく
の可能性があるため病院で受診を!

病気が潜む咳3

咳13咳14

寝ている時にでる咳にはいくつか原因があり、その中の一つは
「逆流性食道炎」
胃は食べ物が入ると食道括約筋がしまるが、寝ている時にこの
筋肉が緩むと胃液が食道へ逆流し、食道が炎症を起こして咳が出る

咳15咳16

そしてもう一つ、寝ている時にでる咳で疑われるのは心不全
心不全は心臓のポンプ機能が低下し血液の流れが滞り、行き場を
失った水分が肺にたまり、呼吸困難を引き起こす

咳17咳18

心不全に伴う咳の特徴は、横になると咳が悪くなり座ると良くなる
これは身体を横にすると重力により体中の水分が肺の周辺に集まる
ためで、起き上がると水分は下がるため咳が治まる
それ以外にも、息が苦しくなる、のどが詰まるような感じがすると
いう事に加えて、ピンク色の泡のような痰がでる咳の場合に心不全
が多く見られる

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