危険な声のかすれ・胸部大動脈瘤【ガッテン!3月15日】渡邊雄介

2017年3月15日ガッテン!は「声のかすれ」が胸の大動脈瘤のサイン!?
「あ~」テストで「危険なかすれ」を見分ける方法などが紹介されました
大動脈瘤1

渡邊雄介先生

国際医療福祉大学 教授
渡邊雄介

大動脈瘤

大動脈1
大動脈とは心臓から血液を全身に送り出す直径2~3cmの血管

大動脈瘤1
大動脈にこぶができることを大動脈瘤という
動脈硬化の人にできやすいほか、血管の病気や感染で起きることも
放っておくと破裂してしまうこともある怖い病気

大動脈瘤2
大動脈瘤はできる場所により、症状に違いがある
腹部にできる場合(腹部大動脈瘤)は、12%の割合で腹痛の症状が
胸部にできる場合(胸部大動脈瘤)は、21%の割合で胸部ではなく
「声のかすれ」として症状が出ることがある

「声のかすれ」が胸の大動脈瘤のサイン!?

破裂前の胸部大動脈瘤は、ほとんど自覚症状がないとされているが
特徴的なサインとして、こぶができた人の2~3割に「声のかすれ」
が起きるといわれている
※「声のかすれ」のすべてが大動脈瘤によるわけではない

声帯1
声帯は閉じたとき息を吐くと振動が起きて「声」になる

声帯2
声帯を開いたり閉じたりする神経が大動脈瘤で圧迫されマヒして
しまうと声帯を上手く動かすことができなくなり「声のかすれ」に
つながる

声帯3
この神経は、大動脈を経由してノドに至る不思議な経路を通って
いることから「反回神経」と呼ばれている

声帯4
また、反回神経は途中さまざまな臓器に接しているため、甲状腺や肺
食道のがんなどの病気によっても、同じようにマヒが起きることがある
「声のかすれ」のほとんどは風邪や声の出しすぎなどによるものだが
中には「大動脈瘤」や「がん」などの病気が隠れている危険性がある

「危険なかすれ」を見分ける「あ~」テスト

テスト1
声のかすれに気がついて原因に心当たりがなく1週間以上
続く場合は「あ~」テストを行ってみる

「あ~」テスト

テスト2
楽な姿勢をとる
立っておこなっても座っておこなってもOK

テスト3
息を思いっきり吸う

テスト4
出しやすい高さで、できるだけ長く「あー」と言う
・緊張していると短くなってしまうこともあるためリラックス
 できるまで何度か試してみるとよい

何度やっても10秒以下の場合は声帯に異変の可能性あり
かすれの原因を調べに耳鼻咽喉科へ
・声帯に起きる異変の多くは老化による声帯萎縮や、ポリープ
 などが原因で反回神経マヒは多くないが、声帯萎縮やポリープ
 なども、適切な治療を受けることは大切
・反回神経マヒを見逃さないためにも、一度耳鼻咽喉科で声の
 かすれの原因を調べた方がよい
※声のかすれは大動脈瘤の全員に表れるサインではない
 また現在声がかすれていなくても、症状に不安のある方は
 検査をオススメします

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