隠れ脳梗塞の前兆【ゲンキの時間 7月22日】原因・脳梗塞再生医療・近藤竜史・田口明彦

2018年7月22日ゲンキの時間は,夏に増える
隠れ脳梗塞の原因と前兆
KMP-WDM[(008863)2018-07-22-11-05-47]

近藤竜史先生

埼玉石心会病院 低侵襲脳神経センター
医学博士
近藤竜史

田口明彦先生先生

先端医療研究センター 脳循環代謝研究部
医学博士
田口明彦

脳梗塞

脳梗塞は脳の血管が詰まってしまう怖い病気
隠れ1
脳梗塞は冬に多いと思われがちだが、実は夏場が最も多い
年間の死亡者数はおよそ6万2千人
発症したら一刻も早く治療をしないと死に至ることも

脳梗塞には3つの種類がある
隠れ2
太い血管が動脈硬化によって詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」

隠れ3
心臓に出来た血栓が脳へ流れて太い血管に詰まる「心原性脳塞栓症」

隠れ4
これら2つは広い範囲で脳の細胞が壊死してしまい、最悪の場合
命を落とす危険がある

隠れ5
3つめは「ラクナ梗塞」
脳の細い血管が動脈硬化によって狭くなり、詰まってしまう
範囲が小さく場所によっては症状が現れないため「隠れ脳梗塞」
と呼ばれている(無症候性脳梗塞)

しかし隠れ脳梗塞には症状がないが、詰まる場所が少しでも
違えば手足の麻痺など、恐ろしい症状を伴う脳梗塞に繋がる

隠れ脳梗塞の原因

原因1
隠れ脳梗塞の原因は、細い血管が老化してしまうような
生活習慣にあり、最も注意すべきは高血圧

原因2
他にも喫煙・過度な飲酒・高コレステロール・不規則な生活
なども関係している

生活習慣を改善せずに隠れ脳梗塞を放置すると、その後に
大きな脳梗塞を発症する危険性が4倍高まるというデータも

原因3
また隠れ脳梗塞がどんどん増えていくと発症しやすくなるのが
「血管性認知症」
細い血管があちこち詰まる事で、脳細胞に必要な栄養や酸素が
運ばれなくなり脳の活動が悪化する

夏に増える脳梗塞

夏1
夏は脱水によって身体の中の水分が低下し、血液全体の中の
水分も失われ血管が詰まりやすくなり、脳梗塞を発症しやすくなる

脱水を起こしやすいタイミング

【お酒を飲んだとき】
夏2
アルコールを代謝する過程で、利尿作用のある物質が出るため
お酒(ビール)を1L飲むと体内の1.1Lの水分が尿で出る
といわれている

【起床後】
夏3
何もせず平熱で眠っていても1日500~700ccの水が抜ける
そのため、夏の寝苦しい夜はそれ以上に水分を失っている可能性が

夏4
さらに脳梗塞で緊急搬送される患者は夜中から朝方の時間帯が最も
多いというデータも
眠る前はコップ1杯の水分補給をして脳梗塞の予防を!

また、喉が乾くという事は身体の水分不足や脱水状態を反映して
いるので、そうなる前にこまめに水分補給を!

放っておくと危険!脳梗塞の前兆

脳梗塞の前兆に「一過性脳虚血発作」というものがある
一過性脳虚血発作は一時的に脳の血流が悪くなり、脳梗塞の症状
が出て24時間以内に消える

前兆1
このような症状が出た場合は、できるだけ速やかに病院で診察と
治療を受け、その後の脳梗塞の発症を防ぐことが大切

前兆2
一過性脳虚血発作は、症状が突然起こり一時的に治まる・体の
片側に起こるという特徴がある
放っておくと、およそ2割近くが大きな脳梗塞を発症するという
データもあるので要注意

前兆3
症状が消えて安心してしまいがちだが、むしろ危険な状態!
処置が早い程、重症化を減らして社会復帰の可能性を増やすこと
ができる

奇跡の脳梗塞再生医療

最新1
死んだ神経細胞は再生不可能とされてきたのがこれまでの常識
しかし、一度死んでしまった脳細胞でも再生が可能とのこと
※この再生医療は臨床試験の段階で、対象は脳梗塞発症後
 10日以内のみ
※神戸医療産業都市推進機構 先端医療研究センターでは現在
 患者に対して脳梗塞の再生治療(臨床試験)は行っていない

最新2最新3
心臓でできた血栓が脳の血管に詰まる「心原性脳梗塞」の
患者さんが田口先生の再生医療で脳梗塞の後遺症から復活
本来なら立つことも自由に動くこともできない状態が
半年後には杖なしで歩けるように

最新4最新5
脳梗塞でダメージを受けた神経の周りには、再び神経を戻そう
とする神経の元となる細胞が現れることが分かっている
しかし、その細胞には血液が行き届かないため、新しい神経
になる前に消えてしまう

そこで田口先生が注目したのが脳の血管
最新6
脳の血管を新たに再生することで神経細胞が再生すると考えた

最新7
患者自身の骨髄液から、造血幹細胞を抜き出す
造血幹細胞とは、血液を作ったり血管を再生する細胞

最新8
造血幹細胞を脳に送って血管を再生

最新9
すると神経の元にも血液を送れるようになり、新しい神経細胞も
再生された

脳梗塞を防ぐためにも40歳以上の方は5年に1回程度脳ドック
を受けた方が良いとのこと

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