救命応急処置の仕方【ゲンキの時間 9月9日】火傷・異物を詰まらせる・意識不明・AED・増野智彦

2018年9月9日ゲンキの時間は,あなたの勇気が大切な人の命を救う
もしもの時の救命応急処置の仕方
メイン

増野智彦先生

日本医科大学付属病院
高度救命救急センター医局長
増野智彦

応急処置の重要性

救急車が到着するまでの時間は全国平均で約8分30秒
例えば心停止の場合、1分処置が遅れると10%救命率が下がる
と言われている
救急車1
つまり、救急車が来るまでの約10分間が命の境界線!
そこで重要な役割をするのが、もしもの時の応急処置
応急手当てをする事で助かる命もあるので、少しの勇気と行動で
応急手当を実施しましょう!

火傷の応急処置法

1:まず119番
  落ち着いて状況を伝える

火傷1
2:衣類は脱がさず流水で冷やす
お風呂場に移動し、衣服を着たまま流水で冷やすのがベスト
洗面器などに溜めた水は雑菌が入ることがあるので、控えた方
が良いとのこと

火傷2
できない時はタオルを濡らして交換しながら冷やす
衣類を脱がせると水ぶくれが破け感染症のリスクが上がるので
そのまま冷やす

火傷3
氷や保冷剤は局所的に冷えて凍傷になる恐れがあるので同じく
使用を控えた方が良い

喉に異物が詰まったときの応急処置法

異物1
1:声が出るか確認
声は喉にある声帯を空気で震わせる事で発するため、声が出る
場合は呼吸ができていると判断する事ができる

異物2
2:咳をするように促す

3:声も咳も出ない場合は119番に電話する
救急車が到着するまでは「背部叩打法」と「腹部突き上げ法」を併用

【背部叩打法】
やり方1
相手の脇から手を入れ、前屈みにして、顎を出し気道を確保

やり方2
肩甲骨の間を手の付け根で強く叩く
ポイントはとにかく強く叩く事
叩いた衝撃で詰まった異物を吐き出させる

【腹部突き上げ法】
※乳児・妊婦には行わないこと
やり方3
背後から抱えるように腕を回し、握りこぶしをみぞおちの下に
当て引き上げる
やり方4
横隔膜を持ち上げ、胸部に圧力をかけ異物を出す方法

もしも意識がなくなった場合は、胸骨圧迫を行なう(下記参照)
胸骨圧迫は異物を出すのにも有効

意識不明のときの応急処置

意識1
1:肩などを軽く叩いて意識確認
身体を動かさないように気を付ける

2:意識がなければ119番に連絡

3:AEDを探して持ってくる
  人がいれば持って来てもらう
AEDは心臓を正常なリズムに戻してくれる心肺の蘇生に
欠かせない医療機器
利用客が多い商業施設やスポーツ施設などには設置が推奨
されており、国内に約65万台が置かれている

意識2
4:狭い場合は、物を動かして空間を確保
  胸や腹部を10秒見て呼吸を確認
  呼吸がなければAEDを使用

【AEDを使用】
意識3
・AEDを開ける
 AEDは音声案内でやり方を全て教えてくれるので
 その指示に従う
 電気ショックの必要性もAEDが判断

【胸骨圧迫】
意識4意識5
胸の中心に手の付け根を当て、もう片方の手を乗せる

意識6意識7
肘を伸ばし、体重を真上から垂直にかけ、約5cm沈むまで
しっかりと圧迫と解除を繰り返す
1分間に100~120回が目安

意識8
「胸骨圧迫」は脳に強制的に血液を送るのが目的
圧迫が足りないと、命が助かっても後遺症が残ってしまう
場合も

意識9
一方「AED」は痙攣を起こした心臓に電気刺激を与えて
再起動させる事が目的

意識10
この2つはセットで正しく行うことが重要

また、持病や服用している薬の情報はとても大切なので
お薬手帳を持っていくか、救急隊に渡す

【救命講習会(消防本部・赤十字)】
救命入門コースは90分で胸骨圧迫
AED使用法を中心とした応急処置が学べる

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ