ウォーキングの健康効果・予防【この差って何ですか? 10月2日】認知症・骨粗しょう症・高血圧・うつ病・富田益臣
2018年10月2日この差って何ですか?は
「ウォーキング」の歩数による健康効果の差
富田益臣先生
下北沢病院 内科医
認知力テスト
横のルールに従って間違えないように読んでいく
「色」の列は漢字の読みではなく書かれた色を答える
「読み方」の列は色に惑わされずに漢字の読み方を答える
【例】
1の列は「色」を答えるので一番左の「青」は「くろ」
2の列は「読み方」を答えるので一番左の「緑」は「みどり」
30個の文字を間違えずに合計何秒で答えられたかで
自分の認知力が何歳かを診断できる
認知症予防には1日5000歩
「認知症」の予防が期待できる歩数は「5000歩」
認知症の原因のひとつは運動不足などにより血管が細くなり
全身の血流が悪くなることで脳に充分な血液が送られず
脳細胞が損傷してしまうこと
しかし1日5000歩以上歩くと常に全身の血流が良い状態と
いえ、血管が広がり、血液がスムーズに流れるようになる
ため、脳に充分な血液が送り届けられるので予防に効果がある
早歩きがおすすめで、だいたい時速6kmくらいが良いと
言われている
坂本九さんの「上を向いて歩こう」のリズムで歩くと
ちょうど良い速さになる
正解:街中を歩く
街中を歩くと、「信号だ!」「新しいお店ができた!」など
様々なたくさんの情報が目に入ってくる
情報量が多い場所を歩くと自然と考える機会も増えるので
脳細胞が活性化され、認知症の予防に非常に効果的
毎回歩くコースを変えるのもより効果的な歩き方
いつもと違う道を通ることで「どうやって帰ろうか?」
「こっちの道には何があるか?」など、考えながら歩くこと
が予防に効果的になる
骨粗しょう症予防には1日7000歩
「骨粗しょう症」の予防が期待できる歩数は「7000歩」
骨は歩いて刺激が加わることにより、どんどん丈夫になる
骨は毎日古くなった部分が壊れて、その壊れた部分に
カルシウムがくっつくことで強い骨へと新しく変わっていく
この時カルシウムを骨にくっつける働きをしているのが
「骨芽細胞」という物質
骨芽細胞はウォーキングをして骨に適度な刺激が加わること
で、はじめて十分な量が分泌される
つまり、運動をしないと体内で骨芽細胞が分泌されないので
カルシウムがくっつきにくく、骨粗しょう症のリスクが高まる
正解:夕方に歩く
骨は夜、睡眠中に形成される
また骨芽細胞は運動した後に活発になるため、夕方にウォーキング
をした方が骨粗しょう症の予防に効果的
また大股で歩くと良い
大股で歩いた方が足の裏に与える衝撃も強くなるため、骨芽細胞が
より分泌され、予防に効果的
高血圧予防には1日8000歩
「高血圧」の予防が期待できる歩数は「8000歩」
高血圧は運動不足などが原因で血流が悪くなり、指先の毛細血管
にまで血液が流れなくなることで、そこに血液を送ろうとして
心臓に負担がかかっている状態のこと
しかし1日8000歩以上歩くことで全身の血流が良くなるので
血管の中でも特に血液が送られにくい末梢の毛細血管にまで血液
が流れ、心臓の負担が抑えられて高血圧の予防に効果的
正解:タオルを首に巻いて歩く
首には体温を調整する役割があるため、ウォーキング中に
汗や寒さで首が急激に冷えると体温が下がってしまい全身
の血管が収縮して血圧が上昇してしまう
首にタオルを巻いて歩くとウォーキング中や休憩中に体温が
下がらないので高血圧の予防に効果的
うつ病予防には1日4000歩
「うつ病」の予防が期待できる歩数は「4000歩」
ただ歩くだけで「うつ病」の予防ができるわけではなく
大事なのは外に出る事
太陽に当たることで脳内で心のバランスを保つセロトニン
という物質が分泌されるため、うつ病の予防に効果がある
正解:早歩きで歩く
歩くことにより筋肉の中で「BDNF」という物質がつくら
れていく
このBDNFは脳に運ばれて、セロトニンの働きを助けると
言われており、筋肉に負担がかかればかかるほどたくさん
分泌されるので早歩きで歩くことでより筋肉に負担をかける
ため「うつ病」の予防に効果的に
「筋トレ」も有効
習慣として続けやすいことが大切
ちなみに、8000歩以上歩いても病気の予防効果はあまり
変わらないと言われている
8000歩を歩くことがひとつの目標で、続けることが大事
タグ:この差ってなんですか?
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