がん患者の家族が出来ること【世界一受けたい授業 11月12日】告知・うつ病・経済的負担・高額療養費制度・傷病手当金・がん相談支援センター・先進医療特約付き保険・大西秀樹
2017年11月12日世界一受けたい授業は、もし家族がある日
がんになったら…あなたは正しく対処できますか?
がん患者の家族のインタビューで分かった看病で起こる
3つの大きな負担と対処法などが紹介されました
大西秀樹先生
埼玉医科大学国際医療センター
がん
がんなどの年度別死亡者数は2016年過去最多
身近な人ががんになる確率は約50%とも言われている
がんなどの悪性新生物は日本人の死亡原因第1位
最も身近な病気
さらにがんは、患者自身だけでなくサポートする家族にも
大きな負担がのしかかる
がん患者をサポートしていると…
「全てを犠牲にして看病しなきゃ」
「私が人生を楽しんでいる場合じゃない」
など、自分を追いつめてしまうことで、うつ状態や
精神疾患医陥ることも
がん患者が直面する「がんの告知」
がん患者本人に全てのがんの病名を告知するのが原則
(国立がんセンター病院マニュアル)
現在では本人より先に家族に告知することはない
たとえ患者本人に隠しても、インターネットが普及して
いるため、自分で調べて気づく可能性が!
さらに、患者本人への告知が遅れると、家族に対する
不信感が募り、疑心暗鬼になってしまうことも
病気を告げると患者本人が積極的に治療に参加する
また、家族も隠し事をしていないので精神的な負担は
軽くなり看病に専念できる
とはいえ、告知直後の患者は精神的にかなり不安定になる
衝撃・不安・絶望など不安的な状態は告知後2週間は
続くと考えられている
そのため、ストレスによって自殺する危険性が普通の人
より約13倍も高くなる
こんな時、家族は
むやみに励ましては×
家族は患者に寄り添い、不安の原因を一緒に探してあげ
不安を1つずつ聞いてあげることで患者の感情が整理
できて不安が取り除くことができると考えられる
不安定な状態から約2週間で立ち直って、普段の自分を
取り戻せるようになる
告知2週間後のがん患者が家族のことで嬉しかったこと
は、家族が普段通りの行動をする事
患者さんにとって、家族に負担をかけている事は、何より
もつらく苦痛
家族が今まで通りの行動や接し方をしてくれる事を
患者さんは一番に望んでいる
がん患者の家族の3つの負担
がん患者の家族は第2の患者と言われている
3つの負担が重なって約30%の人がうつ状態やうつ病を
発症するという報告が…
家族にのしかかる経済的負担の対処法
高額療養費制度
年齢や所得に応じて医療費が戻ってくる制度
高額療養費制度の申請先は保険証に記載
申請することで医療費が一部返金される
会社に勤めている場合は、会社に報告することで
手続きを行ってくれる場合もある
傷病手当金
病気やケガなどで仕事ができない場合、給料のおよそ
2/3を保証してくれる制度
支給期間は最長1年6か月
こちらも保険証に記載されている保険事務所などに
申請すること
がん相談支援センターに相談する
がん治療を行っている大きな病院なら、この病院に通院して
いなくても困ったことや分からないことがあれば
窓口で教えてくれる
がん情報サービスURL:http://ganjoho.jp/public/index.html
健康保険が使えない高額医療
がんによっては健康保険も使えず1,000万円を超える高額な
医療費がかかる場合もある
そんな時は先進医療特約付き保険(民間の保険)に入って
いれば利用できる
なかには、告知後に入れるがん保険もある
掛け金が割高になるが、高額な自己負担額の手助けになる
「がん末期」生活の質を上げるQOLとは?
QOL(クオリティー・オブ・ライフ)=生活の質
患者本人が最期の時まで満足した人生を送ろうとすること
病院での治療をやめ、家族と過ごすために自宅に戻る
人もいれば
抗がん剤治療で最期まで闘う人もいる
がん患者をサポートする場合には家族の看病はもちろんの
ことですが、1人で抱え込まず、医師や看護師、友人や
同僚などにも頼ってサポートを分散することも大事とのこと
タグ:世界一受けたい授業
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